自分の才能に目を向ける

今日の社会において活躍できる人材は、 スペック重視 から 能力重視 に転換していることを、多くのメディアやSNSで提言されています。

そんな世の中で活躍できる人になるためには、闇雲に能力を伸ばすのではなく、自分自身の武器となる可能性が高い能力を伸ばすべきです。

その能力というのは、自分の 才能 です。 才能というと、「スポーツの才能がある」とか「絵の才能がある」とか、「数学的に考えられる才能がある」などが頭に浮かんでくるかもしれません。 しかし、日常生活やビジネスの場面で生かせる才能は、なかなか思いつかないでしょう。

そこで、日常生活やビジネスで活躍する上で、伸ばすべき才能の見つけ方やその活用の仕方を紹介します。

自分の才能に目を向ける理由

才能の見つけ方の紹介に入る前に、なぜ、才能に目を向けるべきかを改めて、説明します。

毎日強みに取り組む機会がある人は、ない人よりも6倍も意欲的かつ生産的に仕事に打ち込む傾向があり、総じて「生活の質がとても高い」と述べる傾向が3倍以上にのぼることが、私たちの研究でわかっている。

(出典: 『ストレングス・ファインダー 2.0』)

ここでは、才能を 強み と言い換えていますが、自分の才能を生かした仕事をしたり、日常生活を送ることで、そうではない人とでは、意欲と生産性があがったり、生活の質が向上することが証明さています。

そして、その才能を生かした生活をしていれば、その才能は更に磨かれて、自分の武器として立派な能力となるのです。

一方で、映画やドラマでは、「自分の欠点を克服して、人生の成功を掴む」というストーリーを見かけることがありますが、あなたは、そのストーリーの主人公と同じような欠点を埋めて、人生の大逆転を狙っていますか?

もちろん、それを真っ向から否定するつもりはありません。

しかし、次の2つのどちらが、自分の能力を武器として、社会で活躍できるようになるかを考えてみてほしい。

  • 自分の欠点を埋めるために成長率の低い特性を伸ばすことに時間をかけてやっと人並みになり、さらに莫大な時間を費やして、人より秀でること
  • 成長率が高くて初めから人並み以上の特性を伸ばして、人より秀でること

才能を生かすことは、自分の武器になるだけではない。 自分が得意とする分野の作業が多くなるということは、自分の得意としない分野の作業に比べてストレスが少なく、作業は捗るだろう。さらに、同僚や友人とお互いの才能を理解し合っていれば、作業効率が上がったり、日常生活で作業の分担ができるだろう。

では、このように自分の才能を評価される能力として向上させるための第一歩として、自分にどのような才能があるのかを知る必要があります。 次からは、その方法を紹介します。

どうやって自分の才能を見つけるのか

自分の才能の見つけるには、書籍を活用しながら見つけるのが良いでしょう。

まず、紹介するのは、『ストレングス・ファインダー』を利用して見つける方法です。 ストレングス・ファインダーは、1時間弱の質問を質問を応えるだけで、自分の才能を見つけてくれます。

この方法の良い点は、見つけられた才能は、客観的に導き出されたものという点です。自分は質問に答えるだけで、才能を予測しないでので、主観が入りづらいです。

もう一方の方法は、『メモの魔力』と『具体と抽象』を利用して見つける方法です。

まず、「心地よいと感じる作業や日常の出来事」「大事にしている価値観」「自分の理想像」などのプラスの感情になる事象や概念を書き出していきます。そして、それらの具体的な内容を抽象的な概念に抽出することで才能を見つけていく方法です。

この方法の良い点は、自分で思考を繰り返しながら才能を見つけていくため、自分の才能を日常生活に当てはめるのが容易で、納得感が高いことでしょう。 しかし、自分で才能を見つけていくこの方法は、主観が入る可能性が高いことです。そうすると、偏った特性がいくつか見つかり、本来の才能とは違うかもしれません。

以上の2つを紹介しましたが、ストレングス・ファインダーを利用して見つける方法をオススメします。

見つけた才能をどうやって活用するのか

自分の才能を見つけただけでは、これまでの生活から変化は起きません。 知ることができた自分の才能をうまく活用した先に、意欲的で生産的な生活が待っているのです。

まずは、日常生活のどの場面に才能が使われているかを振り返ってみましょう。

可能であれば、同僚や友人と行うと良いでしょう。普段の業務中や日常生活を振り返り、その才能が現れている場面を場面を指摘し合います。 自分ひとりで振り返って、日常生活に当てはめるより複数人で行うことをオススメします。客観的に自分を見てもらった方が、幅広い側面を見ることができるので、生活内に才能が生きている場面を見つけやすいからです。

次は、才能を生かせる場面を自分と同僚・友人で見つけていこう。

今までの日常生活まで落とし込めれば、これからの生活を送る中でも自分の才能に合っている場面、合っていない場面に気付けてくるでしょう。そうすれば、才能を理解し合っている同僚、友人と話し合い、各々の才能を生かし合えるストレスの少ない、生産的かつ意欲的に作業が進むことでしょう。

もちろん、一人で作業する時も同様で、自分が才能のない分野に関しては、苦手という意識を持つだけでも、無理をせず取り組むことができるでしょう。また、才能のある分野は、気分が落ちているときにでも作業が進みやすいので、疲れが溜まっている夕方に取り組むと再び生産的な作業が始まる可能性が高いです。

ここまでで、自分の才能に目を向けるべき理由と見つけ方、活用の仕方を紹介しました。

もちろん、自分の才能を見つけることを目的にしてほしくないです。多くの人が、 自分の才能を正しく見つけ、理解することで、日常が意欲的で生産的なことになること を心から願っています。