ゼロベース思考を読んで

この本を読んで新しいことは学ばなかった。

ただ、結論として学べたことが1つあって、それは

「問題を再定義し、分割して、データを調べることで本質に近づける」

もうこれを聞いた時点で、「戻る」ボタンを押す人もいるかもしれない。 でも、それで良くて、 結局、世の中には「速攻薬」はなく、文章や本は、人を「奮い立たせること」くらいしかできないのであるから。

じゃ、ちょっと中身に入っていこう。

問題を捉え直す。

僕が1番大切だなと思ったことは、「問題を捉え直す」ことの重要性について説いた章である。 例として、挙げていたのは、フードファイターの小林選手の話である。小林選手は、世界ホットドッグの早食い競争で、世界チャンピオンになった。 細かい説明は除くが、体も大きくない小林選手がどうして、筋肉マッチョの大食い達がひしめく舞台で、世界一になれたのか。

それは彼が「ホットドッグの早食い」を「ソーセージとパンの早食い」と捉え直したからである。

みんな制限時間の中で「ホットドッグ」を食べるが、彼は「ソーセージ」を食べて、「パン」を食べるようにしたのである。そうすると、喉の渇きが抑えられ、満腹度を抑えられたのである。

一重に、「問題を捉え直す」といっても、何ぞやと思ったので、自分なりに考えてみた。

「問題を再定義し、分割する」ではないかと。

「再定義」を上記の例で言うなら、「ホットドッグ大食い競争」が - ホットドッグの早食い世界記録との競争 - ホットドッグの早食い他の参加者との競争

他の参加者との競争に勝てば良いのなら、他の参加者を意識しながら、優勝者平均の個数を食べる戦略を立てることになるが、世界記録を目指すのなら、世界記録ペースで食べ続ける方法を考えることになる。 また「ホットドッグ」として食べないといけないのか、それとも「ソーセージ」と「パン」に分けて食べるのかによっても時間の配分が異なるわけである。

「分割する」とは、「再定義された問題」を「最小単位の問題」に分けて、ボトルネックを探す行為である。 - 緊張状態がポテンシャルを下げているのか - ソーセージ、それともパンを食べる行為に苦労しているのか - パンを水につける時に時間がかかっているのか - 食べている最中、他の参加者が気になってしまうのか おそらくもっと分割できるが、例としてはこんな感じであろう。

「問題を捉え直す」は非常に抽象的で実行するのは大変骨の折れる作業であるが、地道にやっていくことで、自然と体に染み付いてくるようになる考えている。

ゼロベース思考とは何ぞや

「ゼロベース思考」と訳された原典は、「Think Like A Freak」という題名で、「一風変わった考え方をしよう」というのが直訳である。 「Think Like A Freak」は「Freak Economics」が元となっていて、

「データを追っていくことで複雑に見える事象をシンプルにしていく。」 ことが根本の考え方である。

データ至上主義を嫌う人がいるけど、僕は本当はそうじゃないではないかと考えている。 実は、データや概念を分析していくことを「面倒くさがっている」だけなのではないかと。

僕が人の性質で大切だと思っていることは2つある。

「恐怖」と「惰性」

  • 惰性 人は基本的には、「怠惰」で、変わらないことを望んでいる。データ分析するや新しい概念の理解することを「面倒くさがって」、知識をアップデートしようとしない。ただ一度これらを当たり前にしてしまうと、逆に「怠惰、現状を維持しようとする」性質が働き、それまでの「面倒くさい」が逆点することができると考えている。

  • 恐怖 サンクコストがその1例で、人は何かを得ることより何かを失うことの方がショックが大きい。それを避けようと無意識に行動している。ただ、この「恐怖」というのは、「知らない」が起因していることがあり、データを分析したり、新しい概念を理解することで、解消される可能性が高いんじゃないかなと考えている。

最近大切にされている、「個々の好き」っていうのもこの恐怖と惰性を乗り越えた先に「できるようになった達成感」・「関心がある」からきていることが多いんじゃないかなと思う。

じゃ、具体的に「怠惰」とどう向き合えばいいのさって言われそうだが、そこはまだ分からない。根性論にならないような仕組みを作りたいなと思っているが、まだ思いつかない..

とりあえず、今回の内容はここで終わりにしたいと思う。

「問題を再定義し、分割して、データを調べる」ことで本質に近づける。

これが「ゼロベース思考」で僕が導いた結論です。